親父のトホホなつぶやき

夫婦に子供二人というごくありふれた我が家の日々の出来事を、父親が情けなくつぶやきます。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

夢の...

せっかく機嫌をとったのにそれに喜ぶそぶりも見せず明らかにそわそわとし始めた。
息は少し荒くなり目は落ち着きなく部屋のあちこちを見渡し体は硬直し始めた。
「出るって言うのは...その、時間は決まってるの?」
「いや、そういうわけではなくて...」
「なんか前触れみたいなものがあるとか。」
「そうじゃなくて...」
「どんな格好をしてるの?なんか音がしたりするの?」
さっきまでの大人びた雰囲気はどこへ行ってしまったのだろうか、ここにいるのは首を横に振るばかりのただのおびえた子犬である。
私は問い詰めるのをやめ再び窓の外に目をやった。
いつの間にか薄暗くなっている。
そろそろ帰ろうとしたとき少年は一箇所を凝視し震える指で私の右側を指した。
「い...今、そこにいます。」
彼の指した方向、右横を見ても何もない。
「後ろの方...。」
「うしろ?」
何もない、彼にだけ見えるのだろうか。
「何もないけど。」
「ガラスのところ。」
横にむけた首をもう少し後ろ側に向け本棚の方を見る。
やはり何もない...いや、斜めから見たガラス戸のところが少しぼんやりしているような。
それをはっきり見るためにガラス戸の正面に立ってみた。
うっすらと、何か顔のようなものが浮かびゆらゆらと揺れている。
「顔...か?」
「そうです。」
少年の声が少ししわがれてきた。
顔?そんなばかな、トリックかなにかか?
ガラスに映っているのは私の体と顔だけ。
顔は私の体の前にあるから私の後ろから投影しているわけではない。
とすると本棚の中から映しているのか。
確かめるために本棚のガラス戸を開けるがそこには辞書しか並んでいない。
とするとこの顔はガラスの中に直接映されていることになる。
今の科学技術なら不可能ではないがしかし私なんかをだましてなんになるのだろうか。
それにしてもよくみるとこのガラスの中の顔は少女なのか。
この少年よりも少し年上、髪は短く見える。
怒っているのか泣いているのかは分からないがなにやらジーっとこちらを見つめているようだ。
「霊なのか。」
思わずそうつぶやいた瞬間その顔はいたずらっぽく笑ったような気がした。
その笑顔に戸惑う間もなく入り口の近くに置いてあった電話が鳴り始めた。
なぜか少年は受話器をとろうとしない。
鳴り響く電話をみつめていると3回鳴ったところでファクスの受信を始めた。
下から少しずつ出てくる紙に書かれた字はプリンタ出力されたものではない。
太目のマジックで書かれた少女文字そのものである。
受信を終え印字された用紙が電話機から吐き出される前に内容を全てを読み終えてしまった。
信じられない内容に少し戸惑い始め、床に落ちた紙を拾えずにいた。

そうだよー♡

そうだよーハートマーク?
ハートマークって何だよ。
まさかこの霊がファクスを...そう思った瞬間再び電話がなり始め次の受信を始めた。

あったりー!
あたしだよ(^-^*)/
よろしくね★⌒(@^-゜@)v

トリックではない、明らかに私の心が読まれている。
それにしてもなんで顔文字が...。
〔完〕
スポンサーサイト

テーマ:日記 - ジャンル:結婚・家庭生活

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://heipom.blog14.fc2.com/tb.php/524-26121c79
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。