親父のトホホなつぶやき

夫婦に子供二人というごくありふれた我が家の日々の出来事を、父親が情けなくつぶやきます。

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無力の半日

私には長く感じられた数分の後に担当の小児科の先生がエコーの検査室の中から出てきました。
茶封筒から取り出したMRIの画像を見せながら小児科医は私にこう告げました「手術は1~2時間後、準備が整いしだい行います」。

予兆が現れたのはこれから3日前の3月22日。

太郎(小4)がおなかが痛いと言います。
どんな風に痛いか聞いてみると、腹全体が痛くて、寝た姿勢から起きようとする時に痛くなり、立っている時には痛みは感じない。
この説明で私はただの筋肉痛だと判断しました。
これから2日後の24日土曜日、夕食の時に腹が痛くて食べられないと言い出しました。
それほど痛がっている様子もないし麦茶をコップで半分ほど飲んだら「お腹がすいてきて食欲が出てきた」と言うので、この時も例の筋肉痛だと考えほうっておきました。
25日 7:10 朝食の時に気持ちが悪くて食べられないと言い出しました。
腹が痛いかと聞くとそんなに痛くないと答える。
太郎にとって苦手な朝食のメニューなのできっと食べるのがいやで嘘を言っているのだと考え歯を磨いて上で寝ているように言いました。
しかし1時間もすると下におりてきます。
「早く病院に行きたい」と言い始めました。
そんなにきついのかと思いとりあえず熱を測りましたが全くの平熱。
気持ちが悪いだけで嘔吐するわけでもなく、今日は腹の痛みも少ない。
これでは病院に行く動機としては弱すぎます。
どうしようか考え、口にするのは水分だけに制限し、しばらくは様子を見ることに。
10:00 ヘソの下あたりに弱い痛みを訴え、15分おきくらいにトイレ(小)に行くようになりました。
11:00 2度の嘔吐。
この日は朝から何も食べていませんから明らかに異常です。
ここで病院に行くことに決めました。
(排尿の回数の多さからこの時点で私は腎臓の病気だと思っていました)
幸い近所にこの日の休日当番の担当病院がありましたから電話をしますとインフルエンザと思われる患者さんが多く3時間待ちの状態でした。
それほど切羽詰った状態ではないように思われたので受付だけすまして時間まで自宅待機、私と花子(小1)は少し遅い昼食をとります。
太郎は何か食べたいと言いますが血液検査のことを考え我慢させました。
14:30 診察時間が近づきましたので太郎と私は病院へ、花子はインフルエンザがうつらないようひとりでお留守番です。
病院の待合室では電話での説明どおりマスクをした患者んさんが十数名ほど待っていました。
30分後に診察室に呼ばれ3日前からの症状を事細かに説明しました。
先生は太郎の腹を押したり右足だけでジャンプさせたりして反応を診ます。
そして予想通り血液検査をしました。
結果は白血球の量が増えているという。
もっと大きい「医療センター」というところでちゃんとした検査をしたほうがいいと紹介状を書いてくださいました。
医療センターまで行くと少し時間がかかります、インフルエンザの心配はありましたが、やむなく花子も連れて行くことにし、いったん帰宅、次の病院へ。
17:20 医療センター到着。
ここにもインフルエンザの患者さんとその付き添いの人が1階フロア全面にいます。
目算で7~80人、診察まで1時間以上は待つことを覚悟していましたが15分後には診察室に呼ばれました。
実はここへの紹介状を書いてくださった先生があらかじめここに連絡をしてくださっていたのです。
医療センターでの担当は外科の主任先生、ベッドの上の太郎を診て「血液検査をして抗生剤の点滴をします。食事は今日は何時くらいにとられましたか。」
今日は何も食べていません。
「おそらく虫垂炎でしょう。検査結果次第では今日手術ということになるかもしれません。どちらにしても炎症を押さえるのに抗生剤は必要ですから点滴はします。」
手術に備えて血圧、脈拍、心電図、出血時間の各検査をします。
18:30 この日仕事だった妻がようやく医療センターに到着。
手術になる可能性があることを説明し、おそらく泊ることになるだろうから妻は入院準備のために太郎を励ましたあと花子を連れて一旦帰宅。
この頃から5~10分ごとに排尿のためにトイレに行くようになりました。
19:00 X線撮影のために3階へ。
3階ではX線撮影、MRI検査、エコー検査を。
トイレに行く間隔がほぼ5分おきになり痛みも強くなっています。
しかもMRI検査の時には撮影直前にトイレに行き、いざ撮影をしようとした段階で再びトイレへ。
この時はかなり切羽詰った状況だったようです。
エコー検査が終わったあと小児科の担当医が、まだ太郎が中にいる検査室に入って行きました。
中から話し声が聞えます。
太郎が何か嫌がっているような声も。
私には長く感じられた数分の後に担当の小児科の先生がエコーの検査室の中から出てきました。
茶封筒から取り出したMRIの画像を見せながら小児科医は私にこう告げました「手術は1~2時間後、準備が整いしだい行います」。
MRI画像では虫垂のある部分と思われるところに白い色が付いています。
「この白くなっている部分、炎症を起こしかなり太くなっています。このまま一晩過ぎてしまうと破裂してしまう可能性が高いと考えられます。」
このあと再び1階に戻り手術待ちです。
待っている間太郎はかなり痛がりますが、私にできるのは太郎の手を握り励ますことだけです。
がんばれ、手術したらすぐ良くなるから。
「お父さん、早く手術したい。」
うん、すぐ終わるからね。
と答えながらも、私には手術がいつ始まるのか見当も付きません。
とにかく待つしかありませんでした。
そしてこの間に麻酔科の先生の説明、手術同意書への署名、そのほかにもいろいろな説明を受けます。
普通の虫垂炎と違い太郎のは盲腸の下にぶらさがっている状態ではなく盲腸の裏側(背中側)に貼りついたようになっているようで、そのために痛みの場所も違いしかもうずくまるような痛さは感じていない。
貼りついた患部をはぎ取るのに強い痛みを感じてしまう可能性もあるので通常は局所麻酔で済むのを全身麻酔をかけて行うと説明をされました。
20:35 手術室のある6階へ。
私も太郎の服や靴を持ってついていきます。
6階エレベーターをおりたところで私は3階一般病棟のナースステーション前で待機するように言われました。
ナースステーション前の談話室で何をするでもなくボーっとしていると9時を過ぎたあたりで妻と花子がやってきました。
ここでようやく今朝から今までの経緯を妻に説明をしました。
妻は半分泣きそうになっています。
しかし花子は夜の病院ということで少しうれしそうです。
そういう花子の相手をしながらエレベーターが動くたびに3人でそちらのほうに目をやり、太郎でないと分かるとまた花子の相手をするという繰り返し。
手術室に入ってから1時間以上たっています。
もしかして既に破れていたのではないか、貼りついた虫垂をはがすのに手間取ってるのではないか、それとも麻酔の量を間違えて意識が戻らなくなっているのではないか、そんな不安が頭の中をよぎりました。
22:50 ナースステーションの電話がなり看護士さんが「手術終わりました。今おりてくるそうです」と伝えてくださいました。
家族3人でエレベーターの前で到着を待ちます。
エレベーターが止まり中からストレッチャー(担架)が現れました。
寝かされているのはもちろん太郎です。
酸素マスクを付けてはいますが、右手だけを上げて寝ている様子はいつも家で寝ている太郎の姿そのもので思わず笑ってしまいました。
病室に入れられた太郎に看護士さんが声をかけると、太郎はむっくと起き上がろうとします。
そしてそれをあわてて押さえる看護士さん。
その場はいつの間にか静かな笑いに包まれていました。
このあと談話室で看護士さんから今後の説明を受けます。
太郎を病院へ連れて行くと決めてから12時間後、妻が太郎の障害のことを看護士さんに明るい声で伝えるのを聞きながら私は花子を連れて病院を後にしました。
もちろん最初にかかった病院の先生と、この医療センターの先生たちに感謝をしながら。
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テーマ:日記 - ジャンル:結婚・家庭生活

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